IMMシカゴ先物ポジション|指数平滑法で建て玉を予測

シカゴIMM先物ポジションの投機筋の建て玉枚数を予測してみました。
詳しくは、以下をご覧ください。
IMMポジションは、シカゴマーカンタイル取引所の毎週火曜日の取引終了後の建て玉枚数です。CTFC(全米先物取引委員会)は、その集計結果を金曜日に公表しています。
IMMポジションは、為替の中・長期的なトレンド把握には有効なのですが、公表までにタイムラグがあるので、短期トレードには使えません。
それだったら、建て玉枚数を予測すればいいじゃないか!ということで、ビジネスの場面で需要予測等に用いられる指数平滑法を使い、買い(Long)、売り(Short)のそれぞれの建て玉枚数を予測しています。
また、シカゴマーカンタイル取引所の取引終了時間は、日本時間では水曜日の6時15分(サマータイムは5時15分)なので、その時間の為替レートを記載しています。
先週の予測は、以下をご覧ください。
①【円】の建て玉枚数|横ばい予測、レンジ相場継続か?

| 日付 | 時間 | ドル円 | 買い | 売り | 差引 | 差引前週比 |
| 1/18(水) | 6:15 | 112.677 | 28,560 | 106,390 | -77,830 | 2,009 |
| 1/25(水) | 6:15 | 113.778 | 27,127 | 93,967 | -66,840 | 10,990 |
| 2/1(水) | 6:15 | 横ばい | 27,399 | 94,302 | -66,903 | -63 |
(ドル円はXM Mac MT4(1月17,24日23:15)より抜粋、太字は予測値)
指数平滑法による予測【円】では、2/1(水)の差引前週比は、「ほとんど変化なし」という結果になりました。
ちなみに、1/25(水)の差引前週比は、「10,990枚のプラス(円買いが増加)」でした。
トランプ政権発足後、投機筋は円買いで応えたことになります。
1月23日には、ムニューチン次期米財務長官の発言の報道が飛び出しました。「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」との内容です。
この発言でドル円は112.5円付近まで円高、ドル安が進みました。
ムニューチン次期米財務長官といえば、1月19日の米上院公聴会で「長期的には強いドルが重要だ」と発言して、トランプ大統領の「ドルが強すぎる発言」の火消しを行ったばかりです。
2つの発言をまとめると、「短期的には強いドルは良くないこともあるけど、長期的には強いドルが必要」ということなので、おかしなことを言っているわけではありません。
ただ気になるのは、「トランプ大統領の意向に沿う発言に変わってきている」ということです。
本来は、トランプ政権発足後のドル買い、円売りの第二弾(第一弾は昨年11月の大統領選挙後)が始まってもおかしくないと思うのですが、投機筋は、トランプ政権の発言に振り回されて、なかなか次の方向性を決めきれない、とのではないかと思います。
ちなみに、ドル円相場については、1月24日の記事で、112.5円から115.6円までのレンジ相場を予想していました。
結果は、112.5円から115.3円。ほぼ予想通りの結果となりました。
今週同様、要人発言で上下動を繰り返すことはあるとは思いますが、どちらか一方にポジションが偏ることはなく、レンジ相場で売買を繰り返して差益を狙うのが良さそうです。
②【ユーロ】の建て玉枚数|予測ではユーロ買い、1.087ドルを超えれば、ユーロ買いが加速?

| 日付 | 時間 | ユーロドル | 買い | 売り | 差引 | 差引前週比 |
| 1/18(水) | 6:15 | 1.07015 | 128,846 | 195,346 | -66,560 | -677 |
| 1/25(水) | 6:15 | 1.07309 | 131,904 | 184,252 | -52,348 | 14,152 |
| 2/1(水) | 6:15 | 横ばい | 129,981 | 178,496 | -48,515 | 3,833 |
(ユーロドルはXM Mac MT4(1月17,24日23:15)より抜粋、太字は予測値)
指数平滑法による予測【ユーロ】では、2/15(水)の差引前週比は、「3,833枚のプラス(ユーロ買いが増加)」します。
ちなみに、1/25(水)の差引前週比は、「14,152枚のプラス(ユーロ買いが増加)」でした。
年始の1月3日に、1.03395ドルの安値をつけて以来、ジワリジワリとユーロ買いが進行して、1月24日は、1.07741ドルの高値をつけています。
まだ大きなトレンドにはなっていませんが、昨年12月8日の高値、1.08725ドルを超えるようなことになると、さらにユーロ買いが加速しそうな気配です。
私は年始に、「2017年中にユーロドルがパリティ(等価)になる瞬間がやってくる」と予想しました。
この考えに変わりはありませんが、投機筋の動きを見ると、パリティにはもう少し時間がかかりそうです。
予測ではユーロ買いが増加していますが、まだそう大きな動きにはなっていません。先ほど言ったように、1.08725ドルを上限の目安にして売買を繰り返すのが良さそうです。
1.08725ドルを超えてくるようであれば、短期的にはユーロ買い、ドル売りの流れが続く可能性がありますので、注意しましょう。
