1.クリスマス休暇
12月24日から多くの市場関係者はクリスマス休暇に入るため、クリスマス休暇前にはポジション調整の動きが見られます。
12月15日の米FOMCでは、1年ぶりに政策金利が0.25%引き上げられ、0.75%になりました。更には、2017年の利上げペースが年2回から年3回へ加速が示唆されました。
市場ではドル高が加速し、ドル円は118円半ばまで円安ドル高が進行しています。2016年11月9日の安値101円からわずか1ヶ月余りで17円の円安ドル高であり、いつ調整の動きが起きてもおかしくありません。
海外の機関投資家は、クリスマス休暇前に、ポジション調整のタイミングを見計らっていると思われます。
急激なドル高、円安の進行に対する日米の要人発言には要注意です。トランプ次期米大統領がそろそろ何らかの発言をしても良さそうなものですが、ドル高に関して肯定/否定するような発言は見られません。トランプ次期米大統領は、政治家というより事業家なので、株価が下がるような事態にならない限り、ドル高を抑制するような発言はしない、と個人的には思います。
ドル高、円安、ユーロ安のトレンドはそう簡単に変わりそうにありません。調整の動きがあっても慌てずに、差益を狙いましょう。
2.日銀金融政策決定会合
12月19日(月)、20(火)は今年最後の日銀金融政策決定会合です。
今回は、現行の金融政策である短期金利-0.1%、長期金利0%程度を維持する見通しです。
本来であれば、今回は無風イベントだと思われますが、投機筋はクリスマス休暇前のポジション調整のきっかけを待っており、その絶好のチャンスが20日(火)15:30から予定されている黒田日銀総裁の記者会見です。
景気判断を上方修正すると思われるので、円安に動いてもおかしくないのですが、今回は円高への動きに要注意です。
3.その他の経済指標
その他に予定されている主な経済指標です。
通常はあまり変動しないイベントでも、ポジション調整のきっかけになる可能性がありますので、要チェックです。
前回の結果と今回の予想
| 日付 | 時間 | 指標 | 前回 | 今回 | |||
| 予想 | 結果 | 予想 | |||||
| 12/19(月) | 18:00 | 独IFO景況指数 | 110.5 | 110.4 | -0.1 | 110.6 | +0.2 |
| 12/22(木) | 0:00 | 米中古住宅販売件数 | 544万件 | 560万件 | +16 | 552万件 | -8 |
| 22:30 | 米耐久財受注 | 1.7% | 4.8% | +3.1 | -4.0% | -8.8 | |
| (除輸送用機器) | 0.2% | 1.0% | +0.8 | 0.2% | -0.8 | ||
| 米GDP(確報値) | 1.3% | 1.4% | +0.1 | 3.3% | +1.9 | ||
| 12/23(金) | 0:00 | 米個人所得 | 0.4% | 0.6% | +0.2 | 0.3% | -0.3 |
| 米個人支出 | 0.5% | 0.3% | -0.2 | 0.4% | +0.1 | ||
| 12/24(土) | 0:00 | 米新築住宅販売件数 | 59.0万件 | 56.3万件 | -3.7 | 57.5万件 | +1.2 |
