1.FOMC議事録公表|3月利上げ観測が上昇中!利上げ期待が更に高まるか?
2月20日(月)はプレジデントデー。ジョージ・ワシントン(1732年2月22日生まれ)とエイブラハム・リンカーン(1809年2月12日生まれ)、偉大な2人の大統領の誕生日を祝う日で、米国市場は休場です。ちなみにドナルド・トランプは1946年6月14日生まれ。プレジデントデーの一員に加わることはないでしょう。
今週の注目は2月23日(木)4:00、FOMC議事録の公表です。
2月1日のFOMCでは、FOMCメンバー10人全員一致で利上げを見送りました。声明文では、「利上げペースは緩やかに調整する」との文言に止まり、3月利上げ観測が大きく後退しました。
しかしここにきて、3月利上げ期待が高まっています。
2月15,16日のイエレン議長の議会証言で、本来はハト派(利上げに慎重)のイエレン議長から3月利上げを匂わせるタカ派(利上げに前向き)発言が飛び出しました。
また、2月16日に発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数は、予想18.0を遥かに上回る43.3。米国経済は好調が続いています。
市場の利上げ期待が高まる中、FOMC議事録での発言内容から3月利上げを読み取れる文言が見つかるのか、注目したいと思います。
また、FRB幹部の発言も合わせてチェックしましょう。
2017年FOMC投票権を持つメンバーは以下の記事を参照ください。
【FRB幹部の予定】
| 日付 | 時間 | 内容 | メンバー | 役職 | 投票権 |
| 2/20(月) | 10:15 | 講演 | メスター | クリーブランド連銀総裁 | なし |
| 2/21(火) | 22:50 | 講演 | カシュカリ | ミネアポリス連銀総裁 | あり |
| 2/22(水) | 2:00 | 講演 | ハーカー | フィラデルフィア連銀総裁 | あり |
| 5:30 | 講演 | ウィリアムズ | サンフランシスコ連銀総裁 | なし | |
| 2/23(木) | 3:00 | 講演 | パウエル | 理事 | あり |
| 22:35 | 講演 | ロックハート | アトランタ連銀総裁 | なし |
2.ユーロ圏財務相会合|ギリシャ不安再燃!ギリシャ支援の進展は如何に?
2月20日(火)、ブリュッセルでユーロ圏財務相会合が開かれます。
ギリシャデフォルト不安が再燃する中、ギリシャ支援について協議します。
ギリシャのチプラス首相(上写真)は、EUの経済・財務担当との会談で、「緊縮はもうたくさんだ」と緊縮策の上積みには応じない姿勢を明らかにしています。またユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長は、「20日までに合意に達するとは思わない」と発言しています。
このままでは追加融資の承認は先送り。3月になるとオランダ国政選挙、4月にはフランス大統領選挙と、先送りになればなるほど、合意は難しくなり、ギリシャデフォルトが現実味を増してきます。
急転直下でギリシャ支援合意となれば、ポジティブサプライズ。まずありえないシナリオですが、頭の片隅には残しておきましょう。
3.その他の経済指標|ユーロ消費者物価指数、独国内総生産(GDP)など欧州経済指標の注目!
2月22日(水)19:00、ユーロ消費者物価指数が発表されます。
前回に続き、前年比1.8%の予想となっています。昨年末から消費者物価指数は上昇傾向にあり、この調子で物価上昇が続くと、ECBのテーパリング(量的緩和縮小)時期が早まるのではないか、との思惑からユーロが買われる展開になりそうです。
1.8%を大きく上回れば、ポジティブサプライズ。ユーロ上昇に注目しましょう。
ただユーロについては、ギリシャ不安やオランダ国政選挙など、ユーロ売り材料が目白押しですので、ユーロ買いは長続きはしそうにありません。
また消費者物価指数の他にも、独製造業購買部協会景気指数、独IFO景況指数、独国内総生産(GDP)の発表が予定されています。詳しくは下表の経済指標をご覧ください。
ユーロの動きが楽しみな一週間になりそうです。
