名目実効為替レート(BOE) 週間ランキング
イングランド銀行(BOE)の名目実効為替レートの日次データから求めた週間ランキングです。
11カ国・地域のデータからFXで取引の多い8カ国・地域のデータを抜粋して、前週のデータとの騰落率でランキングをつけています。
| 順位 | 国地域・通貨 | 名目実効為替レート | 騰落率 | ||
| 前回 | 今回 | 3/10(金) | 3/17(金) | ||
| 6 | 1 | 日本円 | 136.7510 | 138.8792 | +1.6% | 
| 7 | 2 | 英ポンド | 75.8494 | 76.5466 | +0.9% | 
| 3 | 3 | 豪ドル | 96.3565 | 97.1582 | +0.8% | 
| 4 | 4 | カナダドル | 87.7153 | 88.1607 | +0.5% | 
| 5 | 5 | スイスフラン | 161.6111 | 162.1874 | +0.4% | 
| 8 | 6 | ニュージーランドドル | 118.0776 | 117.8633 | -0.2% | 
| 1 | 7 | ユーロ | 89.5623 | 89.1967 | -0.4% | 
| 2 | 8 | 米ドル | 106.4605 | 105.1111 | -1.3% | 
(出典:Bank of England, Effective exchange rates)
1.日本円が上昇率トップ!|日銀金融政策決定会合で金融緩和維持するも円買い進行!
上昇率トップは日本円でした。
3月16日の日銀金融政策決定会合では、予想通り金融緩和の現状維持を決定。特に大きなサブライズもなくイベントを通過しました。
日銀政策決定会合で現状維持が発表された約9時間前、米FOMCでは昨年12月から3ヶ月ぶりに0.25%の利上げを決定しました。
本来であれば、ドルと円の金利差が広がり、円売りが進んでも良さそうなものですが、利上げは織り込み済みでしたので、利上げは円売り材料にはなりませんでした。
市場が注目していたのは利上げペース。今年3回の利上げ予想が4回に加速するのではないかとの思惑が飛び交っていましたが、イエレン議長は年3回の利上げシナリオを維持。利上げ加速への思惑を否定しました。
市場の利上げ加速の思惑は吹き飛び、円買いが進行する結果となりました。
ただ、金融緩和を継続しているのは日本だけ。ユーロもすでに物価目標をクリアしており、政治リスクが落ち着けば、金融緩和縮小に向かうのは間違いありません。となると、円売りの基本スタンスはまだ変える必要はなさそうです。
2.米ドルが下落率トップ!|米FOMCでイエレン議長は利上げ加速を否定、思惑が外れてドル売り進行!
一方、下落率トップは、米ドルでした。
先ほど説明した通り、先週の米FOMCで0.25%の利上げを決定。利上げペースは、年3回の利上げシナリオを維持。利上げ加速への思惑は脆くも崩れ去りました。
今週はFOMC投票権を持つFRB高官の講演が続きます。次回利上げ時期や利上げ回数に関する発言に注目しましょう。
またこの週末はG20(財務相・中央銀行総裁会議)が開催されました。トランプ政権発足後初めてのG20、トランプ政権からはムニューシン財務長官が出席しました。
為替政策に関しては、これまでの合意を再確認。「為替レートの過度な変動や無秩序な動きは経済および金融の安定に対して悪影響を与える」、「通貨の競争的な切り下げを回避する」、「意図的な通貨安への誘導を政策の目標にはしない」と共同声明文に明記しました。
一方貿易政策に関しては、これまでの共同声明文に盛り込まれていた「保護主義に対抗する」という文言が削除されました。保護主義政策を掲げる米国が反対して、これまで自由貿易を推進してきたG20の足並みが乱れる結果となりました。
アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権。本来であれば、好調な米国経済を背景にドル買いが進んでも良さそうですが、トランプリスクが意識されて、なかなかドル買いが進む展開にはなりそうにありません。


