名目実効為替レート(BOE) 週間ランキング
イングランド銀行(BOE)の名目実効為替レートの日次データから求めた週間ランキングです。
11カ国・地域のデータからFXで取引の多い8カ国・地域のデータを抜粋して、前週のデータとの騰落率でランキングをつけています。
順位 | 国地域・通貨 | 名目実効為替レート | 騰落率 | ||
前回 | 今回 | 1/20(金) | 1/27(金) | ||
1 | 1 | 英ポンド | 76.5869 | 77.8613 | +1.7% |
8 | 2 | カナダドル | 88.5730 | 89.8954 | +1.5% |
3 | 3 | ニュージーランドドル | 121.6462 | 123.3352 | +1.4% |
6 | 4 | スイスフラン | 161.9461 | 162.5420 | +0.4% |
7 | 5 | 日本円 | 136.3453 | 135.9040 | -0.3% |
2 | 6 | 豪ドル | 96.0071 | 95.6795 | -0.3% |
5 | 7 | ユーロ | 89.2154 | 88.7267 | -0.5% |
4 | 8 | 米ドル | 105.9700 | 105.2652 | -0.7% |
(出典:Bank of England, Effective exchange rates)
1.英ポンドが2週連続で上昇率トップ|英最高裁判所の判断が英ポンド上昇を後押し
上昇率トップは2週連続で英ポンドでした。先週の最下位から一転、今週はトップへ。
メイ首相の演説でハードブレグジットの懸念が和らぎ、上昇に転じた英ポンドですが、1月24日、英最高裁判所が「EU離脱の判断には議会承認が必要」との判断を下したことにより、更に上昇する結果となりました。
先週の通貨ランキングは、以下よりご確認ください。
1月26日(木)ポンドドルは、1.267ドルの高値を記録しましたが、その後は伸び悩み、1月30日(月)は1.250ドル付近を推移しています。
今週は、2月2日(木)に英MPC(金融政策委員会)が控えています。
カーニー総裁は、ポンド安、資源価格の高騰によるインフレ上昇に対して懸念を表明しており、英MPCでさらに踏み込んだ発言が飛び出すのか、注目したいと思います。
殺人通貨、英ポンドだけに、英MPC直後の値動きに注目しましょう。
2.米ドルが下落率トップ!|トランプ政権のドル高牽制発言に警戒
一方、下落率トップは、米ドルでした。
トランプ大統領の「ドルが強すぎる」発言、さらにはムニューチン次期米財務長官の「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」発言。トランプ政権からの相次ぐドル高牽制発言により、米ドルは下落率トップとなりました。
本来は、トランプ政権発足後のドル買いの第二弾(第一弾は昨年11月の大統領選挙後)が始まってもおかしくないと思うのですが、市場はドル高牽制発言に警戒感を強めており、なかなかドル買いに踏み切れない模様です。
今週は、米FOMC、米雇用統計とビッグイベントが続きます。
ドル売りの流れが継続するのか、それともドル買いに傾くのか、イベントの結果に一喜一憂する展開になりそうです。
3.今週の相場予想|ドル円は先週に引き続き、112.5円から115.6円までのレンジ相場を予想
1月30日(月)、朝から波乱の展開が続いています。
トランプ大統領がイラン、イラクなど7カ国の入国を制限する大統領令を発令。全米の空港や都市で抗議デモが拡大しています。
ドル円は先週末終値から窓を開けて、114.8円付近から取引開始。昼ごろには114.2円付近まで下落。一旦115.0円付近まで値を戻すも、窓埋めには至らず、再下落する展開になっています。
自由の国アメリカはどこに向かおうとしているのでしょうか?自分達の先祖は、元々は移民のはずなのに、他国からの移民を制限する、なんとも皮肉な話です。
先週、ダウ平均株価は初の20,000ドルを突破、米国経済は好調なだけに、ドル買いが進んでも良さそうなものなのですが、トランプ大統領の発言、行動がブレーキをかけているようです。
先週、112.5円から115.6円までのレンジ相場を予想しましたが、今週も引き続き112.5円から115.6円までのレンジ相場の予想です。
ビッグイベントの度に値動きは大きくなるものの、売り、買いのどちらかに一方的な展開にはなり難いのではないかと思います。